接客業の方必見!元5つ星ホテルマンが伝授|お客様を感動に導きリピートに繋げる秘訣5選

お客様満足度を上げたい・・・・
ビジネスマンであれば一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
顧客満足度=CSと呼ばれ、どの業界でも重要とされています。
近年では、顧客満足にとどまらず、「顧客感動」を目指してる企業が増えています。
※顧客満足度=CS(customer satisfaction)
※顧客感動 =CD(customer delight)

その背景には、他社との差別化を図る、お客様から選ばれる企業になりたいという想いが込められていると推測されます。
同じような商品やサービスを提供している会社は沢山あります。
その中から、自社製品、自社のサービスを選んでいただくためには、顧客満足度を上げ、顧客感動に導くためにはどうしたら良いのでしょうか。

製造業であれば、良い製品をより低価格で販売できるともしかしたら、お客様が増えるかもしれません。
しかし、接客業では、商品やサービスはどこも似たり寄ったりです。
では、どこで他社と差別化を図るのでしょうか?

それは「人のサービス」の質を上げることです。
顧客感動へ導く秘訣はこの「人だからできるサービス」につきます。

これができなければ、お客様を満足させることができず、満足させるにはほど遠いのです。
リピーターに繋がらないので売り上げに伸び悩むことになるでしょう。

言葉でいうのは簡単ですが実際にどのような点に気を付ければ良いのでしょうか。
顧客満足を超え、顧客感動に導くための秘訣をご紹介します。

顧客満足と顧客感動とは?

まずは、この二つの言葉を押さえておきましょう。
顧客満足とは、CS(カスタマーサティスファクション)のことで、企業が提供する商品やサービスに対して、お客様の期待値にどれだけこたえているかを示した言葉です。

利益拡大のために、CS向上を目指している方も多いでのはないいでしょうか。

次に顧客感動とは、CD(カスタマーデライト)のことで、お客様の期待値を超えた「感動」「喜び」を提供しているかを表した言葉です。

よく似た言葉のように感じますが、顧客満足と顧客感動の違いは、お客様の期待値どおりか、期待値を超えているかの違いです。
顧客感動とは、期待値+αの部分があるかどうかです。

顧客感動に結びつけるためには、顧客満足の積み重ねと、圧倒的なサービスの差によって生まれるものです。
顧客感動をあたえられることで、リピーターやファンが増え、会社の利益につながり、他社と差別化を図ることができます。

SNSが発達してる現代では、感動体験は口コミによって広まります。そうすることで、企業の良い評判が拡散し、問い合わせや利用客が増えることは想像できると思います。

このように企業に対して大きなメリットをもたらす顧客感動は、そう簡単には実現させることはできません。
顧客感動を実現させるためには、企業全体で取り組む必要があるのです。

接客業において顧客感動を生み出せるのは、「人」ここにつきます。

企業全体で、「人」=「人財」の育成に取り組み、一人でも多くの顧客感動を生み出せるプロフェッショナルを育成することが大切です。

顧客感動へ導く秘訣は?

では、いよいよ顧客感動へ導くために何をすべきか、秘訣をご紹介します。
先述で「人だからできるサービス」が大切といいましたが、
具体的には

 〇お客様の期待値を知ること
 〇お客様一人ひとりへの「個」の対応をすること
 〇従業員満足度(ES)を上げること
 〇ホスピタリティマインドを上げるための教育制度を設けること
 〇現場だけでなく、会社全体で取り組むこと

が重要であると考えます。
順番に説明していきましょう。

お客様の期待値を知ること
お客様感動へ導くためのファーストステップとして、お客様がどんなサービスを期待していて何を求めているのかをリサーチして把握することです。
この期待していることを把握しない限り、お客様感動どころか、お客様満足にさえ到達しません。
まずは、お客様の気持ちを徹底的にリサーチして知ることが大切です。

価値観は人によって様々です。できるだけ高いレベルの期待値を把握しておくと良いでしょう。

顧客感動とは、この期待値にはなかった想定外のこと、願望にはなかった予想していない付加価値を提供することで生まれるものです。

「頼んでもないのに、誕生日や記念日を覚えていてお祝いをしてくれた」「大切な書類の忘れものをすぐに届けてくれた」は感動に繋がった実際の事例です。

お客様一人ひとりへの「個」の対応をすること
お客様が100人いれば、100通りの接客があります。
マニュアル通りの接客では、期待通りの対応で、顧客感動には結びつきません。
一人ひとり目の前のお客様だけの対応をすることが必要です。

簡単な例として、お客様とは呼ばず、必ず名前を呼んで対応する。
人は承認欲求が強い生き物です。名前を呼んで対応してもらえるだけで、「自分のためだけに対応してくれている」と感じるものです。
挨拶ひとつにしても「伊藤様、こんにちは」と名前を付けるとその人にだけに向けた挨拶になります。

ホテル時代にこの名前を呼ぶことは徹底して教育を受けました。一度名前を聞いた時点でお客様と呼ぶなと。
ルームサービスのセッティングはお客様の聞き手や、好みを把握してあらかじめ準備をしていました。食事はいつも召し上がる好みのものを、最適なタイミングで一番おいしい状態でお出しできるように調理スタッフにあらかじめ頼んでおき、お客様の様子に合わせてて提供していました。

全く同じことは難しいこともありますが、目の前のお客様だけの対応、皆さまならどんなことがあるでしょうか。

従業員満足度をあげること
お客様を満足させたい、感動させたいと考えるのであれば、まずは従業員の満足度を上げることを考えましょう。
なぜならば、会社や職場に対して満足度が低い社員では、お客様に満足や感動を与えるサービスは絶対にできないからです。

例えば、「今日も会社だ・・・いきたいくないな」と考えて出社し、いやいや働いている社員が目の前のお客様のためにを思った最高のサービスができるでしょうか?

まずは、従業員が会社や職場に対して満足しているかこの点に関してもしっかりとリサーチしてあげていくべきでしょう。
活き活きと働いている社員がいる職場や企業は、お客様満足度が高く、ファンが多いのも事実です。

施設を新しく建て替えるなどお金がかかることをしてほしいというわけではなく、社員の意見を積極的に聴き反映させる、現場に対して感謝の言葉を伝える、社員を労うなどちょっとしたコミュニケーションで従業員のやる気アップにつながります。

事例として、サンキューカードを従業員同士で渡し合い感謝の気持ちを伝えあうといった取り組みをしている企業様もあります。
普段言えないことが言える、伝えられなかったことが伝えられた、そんな風に見られていたのかと嬉しい気持ちになった、などスタッフの気持ちの変化に繋がっています。

ホスピタリティマインドを上げるための研修制度を設けること
研修=入社時のみといった企業様もあるのではないでしょうか。
人間は忘れやすい生き物です。数年たてば、忘れてしまうこともあり、職場に慣れるとどんどんと自己流が強くなります。
自分なりの接客スタイルを身に付けることは大切ですが、常にアンテナを張り新しいことにチャレンジしたり、周りから教えてもらうことでスキルアップに繋がることも多くあります。

定期的にスキルアップを目的とした研修制度を設けることをお勧めします。

内政で行ってもよいですし、外部の講師を招くと、それだけ他社の状況や新たな発見につながる情報を入手できる可能性は大きくなります。
コストはかかりますが、ホスプタリティマインドが高まることで、サービスの質も上がり、お客様満足・感動に繋がるサービスが提供できるようになります。
目の前のことだけでなく、将来を見据えた投資も時として必要です。

研修制度が整っていることは、従業員満足度アップにもつながります。

現場だけでなく会社全体で取り組む
顧客満足・感動を生み出すためには、会社全体で取りくむことが必要です。
現場のことは現場だけに任せておけばいい・・・なんて思っていませんか?

会社全体として、お客様に何ができるのか、現場で働く従業員に対してどんなことをしてあげられるのかなど、会社全体として取り組んでいきましょう。
お客様からいただいたお声は会社全体で共有し、モチベーションアップに繋げたり、決定権をある程度現場に任せたりしてみても良いでしょう。

いかがでしたでしょか。

顧客満足、顧客感動に導くために何が必要か、簡単にご紹介しました。

できることから少しづつ初めてみませんか。

これからの時代はやはり「人」だからできるサービスの提供が、お客様満足・感動への近道になると言えるでしょう。
AIにはAIの良さがあります。
人はAIにはできない、人の感情を読み取り行動できる能力があります。

その能力を十二分に発揮し、一人でも多くの方に皆さんの商品サービスが提供できるように取り組んでいきましょう。

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Wellvy Support 代表
接客のプロ育成講師 早川 薫

接客業専門、企業の売上や業績アップをアシストする専門家。
マナーをはじめ、コミュニケーションや営業術、VMDなど接客業方向けの研修やセミナーを実施。
現場に即した内容で、リアルで分かりやすいと好評を得ている。

全国各地で対面・オンラインにて対応可能。
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